やれるだけやった!でももう無理!最後の手段「生活保護」

今回まで「傷病手当金」・「障害年金」・「自立支援制度」・「精神障害者保健福祉手帳」など、様々な公的制度をご紹介してきました。

しかし、「全てにおいて手は尽くした‥‥けれどもう無理だ‥‥!」というあなたに、最後のセーフティーネット、「生活保護」についてお話ししていきたいと思います。

ゆき

「生活保護」はやはり、本当に最後の手段と考えた方が良さそうです。

実際どのくらいの人が生活保護を受給しているの?

「生活保護」というと、なんとなく抵抗を感じる方も多いと思います。

では今現在、日本では一体どのくらいの方が生活保護を受給しているのでしょうか?

ゆき

50人に1人の割合

2018年に5月に厚生労働省が発表した統計によると、生活保護受給者数は、210万3,644人。

これはおよそ日本国民の50人に1人が生活保護を受給していることになります。

ゆき

厳しい現代日本の社会では、生活保護を受ける方が増えても仕方がないことなのかもしれませんね。

年代別では高齢者が最も多く、全体の51%、半数を占めています。

うつ病や精神疾患で受給している人は?

うつ病などの精神疾患が原因で生活保護を受給している方がどれくらいいらっしゃるのか、はっきりとした人数は分かりません。

ただ、厚生労働省の統計では「傷病者世帯」・「障害者世帯」というものの中にうつ病や精神疾患の方が含まれているようです。

ゆき

2018年5月の調査では、「傷病者世帯」が21万5,623人、「障害者世帯」が19万6,716人となっています。

※全て現時点(2018年8月)での厚生労働省・被保護者(生活保護受給者のこと)調査を参考にしました。

参考 統計情報白書・被保護者調査厚生労働省

生活保護を受けるには?

生活保護を受けるためには様々な条件があり、それらを満たしていなければ受給することは出来ません。

生活保護受給条件
1、資産を持っていない
2、病気や障害等で働けない
3、親族等から援助を受けることができない
4、年金や手当など他の制度で給付を受けることができない

1、資産を持っていない

土地貯金を持っている場合は当然ながら受給することは出来ません。

ゆき

地域によって異なりますが、自動車パソコンなどの所有も厳しくチェックされるようです。

2、病気や障害等で働けない

「やむを得ず働くことができない」という状態でなければなりません。

ゆき

3、親族等から援助を受けることができない

親、兄弟、3親等以内の身内や親類が扶養することができないかチェックされます。

ゆき

両親と同居していれば、両親の扶養内とされるので、形だけでも親とは別世帯にしなくてはなりません。

4、年金や手当など他の制度で給付を受けることができない

うつ病や精神疾患の場合、「自立支援制度」を利用しているか、「障害年金」の申請はどうか、「傷病手当金」の申請はどうか、全ての制度を受けられないかチェックします。

ゆき

他の制度が利用できる方はそちらを優先しなければならないようです。

生活保護の手続きの流れ

申請の方法は難しいことはなく、特別に必要な書類もないとされています。簡単な流れをご紹介します。

生活保護手続きの流れ
1、お住まいの地域の福祉事務所の生活保護担当に相談
2、様々な調査開始
3、受給条件を満たしていれば保護費の支給

※様々な調査について厚生労働省のホームページから引用します。

・生活状況等を把握するための実地調査(家庭訪問等)
・預貯金、保険、不動産等の資産調査
・扶養義務者による扶養(仕送り等の援助)の可否の調査
・年金等の社会保障給付、就労収入等の調査
・就労の可能性の調査

出典:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatuhogo/index.html

まずは信頼できる人に相談を

「もう生活保護しかない!」と思っても、まずは深呼吸して、信頼できる人、家族、友達に相談してみましょう。

ゆき

うつ病で働けない苦しさは私もよく分かります。

「うつ病で生活保護を受けるのは難しい」という声もよく聞きます。しかし、「全部頑張ったけれど、無理だった」という方は、生活保護を受給する資格があると思います。うつ病が良くなって、働けるようになればそれでいいのですから。

申請する際も、信頼できる人、専門家などに相談して、できるだけ受給できるよう手を尽くしてみて下さいね。

ゆき

今回の記事も厚生労働省のホームページを参考に書かせていただきました。

参考 生活保護制度厚生労働省

ゆき

これからも、うつ病とお金に関する記事は書いていきたいと思います。
何か他の制度があれば、そちらも随時お伝えしていきたいと思っています。