2018年4月5日、日本アニメーション界の巨匠、スタジオ・ジブリの高畑勲監督が亡くなりました。
あなたも一度くらい、高畑監督の作品を観たことがあるのではないでしょうか?
きっと一番有名なのは「火垂るの墓」、他には「平成狸合戦ぽんぽこ」、「おもひでぽろぽろ」などでしょうか。
ゆき
実はこの作品、うつ病真っただ中の、集中力ゼロ状態の私でも、スーッと観ることができた映画。
ゆき
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ジブリの失敗作と呼ばれた作品
なんと、「ホーホケキョ となりの山田くん」はスタジオ・ジブリの30年の歴史の中で、初めて赤字となった作品。
確かに、なんだか鉛筆で描いたような、パラパラ漫画みたいな絵だし、色も薄くて分かりにくいし、内容も起承転結があいまいで、ドキドキもワクワクもしません…。
ゆき
それに、うつ病さんにとってドキドキするような映画って観にくいと思いませんか?
ドキドキすると具合が悪くなっちゃいますし、それ以前に集中できなくて内容が入ってこない…。
ミステリーとかは本当、何がミステリーなのかすら分かんなくなっちゃうんですよね…。
しかし!「ホーホケキョ となりの山田くん」は全くドキドキしないし、途中で集中力が切れても、なんとなく話の内容が分かるんです。
「おもしろくない」という人も多いこの作品。
ゆき
高畑勲監督が伝えたかったメッセージ
「ホーホケキョ となりの山田くん」で高畑勲監督が訴えたかったのは、「もっと楽に生きてもいいんじゃないか」ということ。
もう、「え?それ、私に言ってる?」と勘違いしてしまいそうなメッセージ。
でも、高畑勲監督は結構シビアな作品が多いですよね。特に「火垂るの墓」なんか、私は悲しくなるのでもう何年も観ていません。
生きることは厳しい
高畑監督の作品は現実的なものが多いです。魔法とかファンタジーな作品が多い宮崎駿監督とはちょっと違いますね。
「火垂るの墓」は戦争の残酷さを、「おもひでぽろぽろ」では一人の女性の人生の選択と決断を、「平成狸合戦ぽんぽこ」では、動物を犠牲にして生きる人間を。
「平成狸合戦ぽんぽこ」は割と可愛らしくて観やすいですが、「火垂るの墓」は結構キツイです…。
だからこそ力を抜いて生きていい
こんな現実的な作品が多い高畑監督が作った、ある意味もう現実そのものみたいな「となりの山田くん」。
ゆき
ケ・セラ・セラ
「となりの山田くん」の内容についてここでお話しすると、もう永遠に書きまくってしまいそうなので、私の大好きな挿入歌をご紹介したいと思います。
「ホーホケキョ となりの山田くん」の主題歌は矢野顕子さんが歌う「ひとりぼっちはやめた」です。
これも、優しい歌声でとっても癒されるのですが、作品の最後に高畑勲監督が日本語訳を付けた「ケ・セラ・セラ」が流れます。これを山田家一家がみんなで歌うのですが、歌詞がとても素敵なんです。
ケ・セラ・セラ なるようになる
未来は見えない お楽しみ
ケ・セラ・セラ
いやぁもう本当、私はこの言葉に何度救われたことか…。
ゆき
ゆき
こんな素敵な作品が、もうこれ以上観られないのかと思うと本当に悲しいです。高畑勲監督のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。