【再発予防期編】家族がうつ病になったら?私が思う、家族としての接し方

辛い急性期と回復期を乗り越えたら、いよいようつ病最後の「再発予防期」に入ります。

ゆき

この時期に入ると、患者自身もうつ病になる前と変わらない生活を送ることができるようになってきます。家族としてもやっと、ほっとできる時期ではないでしょうか?

しかし、うつ病は再発しやすい病気です。

この時期は「どうやったら再発させずにいられるか」「うつ病にならない考え方や行動を身に着ける」など、患者の今後の人生に関わる大切な時期と言えます。

薬の減薬は医師の指示通りに

「もう良くなったから、薬はいらない」「もう治ったから大丈夫」と、勝手に薬を減らしたり、飲まなくなったりすることは一番いけないことです。

再発への第一歩と考えてもいいと思います。

注意
抗うつ剤や睡眠薬は徐々に減らしていき、最終的に飲まなくなるまでは全て医師に任せなければいけません。

勝手に減らしたり飲むのを止めると、副作用で体調を悪くしたり、気分に変調をきたすこともあると言います。

確実にうつ病を治すためには、薬を勝手に減らしたり止めたりしないこと。これが一番重要です。

患者が勝手に減薬したりしないよう、家族が注意しておくことも大切です。

ゆき

再発を防ぐのに欠かせない「維持療法」

維持療法というのは、うつ病の症状が治まり、薬を必要としない状態になっても、しばらくは抗うつ剤を飲み続けることを言います。

薬を必要としない状態になった時に、抗うつ剤を中止すると再発しやすいのだそうです。

補足
一見、必要のなさそうな維持療法ですが、維持療法を行った人と行わなかった人では、再発の頻度が低くなるという結果が報告されていて、その効果は広く認められています。

ゆき

一般的には半年間程度は飲み続けますが、うつ病の症状の程度や再発を繰り返しやすい人は1年~3年と、個人差があります。

前述した通り、患者が勝手に薬を中断することがないよう、家族も注意しておくといいですね。

考え方の癖を変える「認知行動療法」

「認知行動療法」という言葉、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

これは患者一人一人の「考え方の癖」「思考のパターン」を少しずつ変えていく治療になります。

例えば「自分はダメだ」という否定的な考えをしないようにするにはどうすべきか?失敗してもポジティブに受け入れるためにはどう考えるべきか?など、「もううつ病にならないため」の重要な心の訓練だと思います。

ゆき

考え方の癖を治すことは大変な作業です。

しかし、再発を防ぐためにはとても重要な治療になります。

しばらく医師のもとに通わなければならない負担はありますが、再発予防のため、家族も一緒に「生きやすい考え方」を探すことはとても素敵なことだと思いませんか?

再発のサインを見逃さない

どんなに頑張って治療を終えても、再発する可能性はないとは言えません。

しかし、家族が早い段階で「おかしいな?」と気が付いたり、「昔のようだな?」と思ったり、患者の再発を早い段階で見付けることができれば、重症化や長期化を食い止めることもできるはずです。

ゆき

「おかしいな」と思ったら、かかりつけの医師のもとに相談に行けるようにしておくといいですね。

最後に

今まで書いてきた記事の全てを完璧に行ってくださいとは、とても言えません。

私が思うのは、家族として、常に患者の味方でいてくれればそれでいいと思います。

ゆき

あなたのように患者のことを想い、悩んでくれる家族がいない人だっています。

理解してくれるだけでもどれだけ幸せか分かりません。

家族がうつ病になってしまったら、できるだけ気負わず、今まで通り、家族として、共に過ごすだけで充分だと思います。

適切な治療さえ受ければ、うつ病は必ず完治します。

ゆき

あなたの大切な人の病が良くなることを、私も祈っています。

この記事が少しでもあなたのお力になれれば幸いです。