今回は「うつ病と似ている」とも言われる精神疾患、「双極性障害(躁うつ病)」についてお話ししていこうと思います。
この双極性障害、初診で「うつ病」と診断されてしまう場合がとても多いのです。
ゆき
「難治性うつ病」の患者さんの中にも、本当は双極性障害なのに「うつ病」と誤診されたまま、「うつ病がなかなか治らない…」と悩んでいる方もいるかもしれないのです。
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うつ病が長引いているあなたへ・うつ病以外の病気?「難治性うつ病」とは?もし、長引くうつ病に悩んでいるなら、「もしかしたら双極性障害かも?」と考えてみることはとても重要だと思います。
ゆき
双極性障害とは
うつ病は、気分が沈んで抑うつ状態になることが主な症状ですが、双極性障害は、「躁」状態と、「抑うつ」状態を繰り返すのが主な症状です。
ゆき
躁状態って?
簡単に言うと気分が高揚した状態です。
しかし、気分の高揚には個人差があり、「ちょっと調子が良さそう」くらいに見える人もいれば、極端に興奮状態になり、攻撃的になって生活に支障をきたす人もいます。
躁状態がはっきりとしている人は「双極Ⅰ型」・軽い躁状態を繰り返す人は「双極Ⅱ型」と分類されています。
うつ病と似てる?
躁状態とうつ状態を繰り返すのが主な症状なら、うつ病とは似ていないような気がするかもしれません。
しかし、「双極Ⅱ型」のような、軽い躁状態は「ちょっと元気だな」とか「今日は調子いいな」くらいにしか感じない程度の方もいるんです。
ゆき
しかし、抑うつ状態はうつ病と同じように感じる方がほとんどなのです。
10人に1人が誤診
うつ病という診断を受けた人の中で、後々「双極性障害」と判明する患者さんは、なんと10人に1人の割合。
どうして分からないの?
先ほども書きましたが、はっきりとした躁状態を自覚できていない方が多いことや、抑うつ状態の時に病院を受診する方が多いからなんです。
ゆき
躁状態と抑うつ状態を繰り返す期間
躁状態と抑うつ状態が短いスパンで現れる人もいれば、数ヶ月~数年単位のスパンで繰り返す人もいます。
この期間の長さなども診断しにくい、診断に時間がかかる理由のようです。
ゆき
「自分はどうだろう?」と考えてみることが大切
「長引くうつ病の理由はもしかしたら双極性障害かも?」と一度立ち止まって考えてみて下さい。
自分ではどうも分かりづらいなら主治医の先生に聞いてみましょう。
ゆき
私の場合、ただ気分が良かっただけでしたけれども…。自分では分かりません。
もし、「主治医の診断に納得がいかない」と思うなら、積極的にセカンドオピニオンを受けに行ってみましょう。
長引くうつ病の不安から少しでも前進したい…セカンドオピニオンってアリ?「セカンドオピニオンを主治医に伝えたくない」
「主治医があまり信頼できない…」など…
不安なまま治療を受け続けて、うつ病が長期化している方はドクターショッピングも考えてみて下さい。
それであなたの病が一歩でも解決に進めば、これ以上のことはないです。
ゆき
双極性障害の症状について書かれた厚生労働省のホームページ
参考 みんなのメンタルヘルス厚生労働省ゆき