いまさら聞けないジェネリック!どうして安いの?効果はどうなの?安全性は?

あなたは薬局でジェネリックにしますか?」と聞かれたことがありますか?

最近は随分、ジェネリックも浸透してきて、「新薬より安い」・「新薬と同じ効果」ということは、なんとなく知ってるという方も多いと思います。

今でこそ、「ジェネリックで!」と食い気味に言える私ですが、最初は「え?ど…どっちでもいいです…」と言ってしまい、薬局のお姉さんを困らせたことがあります‥‥。

ゆき

今回は、今さら聞きづらい「ジェネリック」について、ちょっと知識を増やしてみましょう。

ゆき

抗うつ薬のジェネリックもたくさん販売されています。
最後に主な抗うつ薬の、新薬とジェネリック名を表にしていますので、お薬を調べたい時の参考にしてくださいね。

そもそもジェネリックって?

だいたい薬局で聞かされるのは、新薬と何も変わりませんが、価格が安くなってますよという言葉。

何も知らなかった私は当時、「何も変わらないのに何で価格の高い新薬と、価格の安いジェネリックを選ばせるんだろう…」と思っていました。

ゆき

何が違うの?なんで安いの?

まず、新薬とジェネリックの違いについて見ていきましょう。

新薬は、「先発医薬品」と呼ばれ、初めて開発された医薬品そのもの。

新しいお薬を作るにはたくさんのコストと時間がかかります。新薬を作り出した企業はもちろん、独占して販売できるように特許を取ります。

ゆき

しかし、特許はいつか切れてしまいます。(20年~25年)

ジェネリックは、「後発医薬品」と呼ばれ、この特許が切れた医薬品を、他の製薬会社が同じ成分で製造し販売したものを言います。

ジェネリックは、新薬のように新しく開発するためのコストや時間がかからないため、安く販売できるというわけ。

ゆき

効果や安全性は?

ジェネリックは、新薬と同じ有効成分を同じ分量使って作られています。

有効成分の種類や量、効果や効能、用法・用量は変えてはならないとい決められているんです。

ゆき

だから新薬と何も変わらないって言えるんですね。

また、ジェネリックとして発売するためには、安定性試験・生物学的同等性試験等、様々な試験をクリアしなければ製造承認がおりません。

ジェネリックの欠点

「なーんだ!じゃあジェネリックだけでいいじゃーん!」と、考えられないようなところもありはするのです…。

全ての特許が切れたわけではない?

有効成分の種類や量、効果や効能、用法・用量は変えてはいけませんが、薬の形状や色、味、添加物などは変えても良いことになっています。

ゆき

もちろん、薬の効果や安全性に影響しない範囲内でと決まっていますよ。

ここで特許の話に戻りますが、「薬の特許が切れる」=「物質特許が切れる」ということになります。

「物質特許」とは、有効成分そのもの。

でも薬を作る際には様々な添加物や、薬を飲みやすい形にするためのコーティングなどが必要になります。

この、添加物や薬の形にも「製剤特許」という特許が存在するんです。

しかし、「製剤特許」が切れていなくても、薬の有効成分の特許(物質特許)が切れていれば、ジェネリックは作れます。

つまり、有効成分が同じなら添加物や薬の形は違ってもいい(もちろん、薬の効果や安全性に影響しない範囲で)ということは、100%特許の切れた新薬と全く同じとは言いきれないんです。

添加物・形の違い

ゆき

添加物や薬の形が違うだけで、別に問題なさそう…と思いますよね。

でも、添加物や形が違えば「薬の溶け方、体への吸収の時間、薬の効き方が変わってくること」も充分考えられるんです。

もちろん厳しい試験はありますが、新薬と比べて試験や提出する資料が少なすぎるという意見もあります。

実際に、医師や薬剤師の方々にも、効果や安全性を疑問視する声もあるそうです。

ゆき

抗うつ薬なら大丈夫?


ここからは私の考えなので、「あ~ら、そう」って感じでお読みいただけると幸いです。

「ジェネリックの効果・安全性の面で必ずしも信頼できない」とする医師や薬剤師さんもいらっしゃるそうですが…。

ゆき

でも、私は個人的に「抗うつ薬なら大丈夫なんじゃないかな?」と思います。

確かに、心臓病や抗がん剤治療などの命に関わるような疾患で処方される薬なら、不安になります。

でも、そもそも抗うつ薬は効果に個人差がありまくりですし、実際、私も新薬からジェネリックに変えた経験が何度もありますが、何の問題もありませんでした。

そして何よりも、うつ病治療には時間とお金がかかります。

長い間療養していた私にとっては、薬価の安いジェネリックは本当にありがたいものでした。

ゆき

だって私は…ジェネリックになって浮いたお金でケーキが食べたかったもの!
そっちのほうが心の健康上、良かった気がします。

細々とした違いはあるかもしれませんが、そもそも個人差の大きい抗うつ薬なら、ジェネリックでもいいんじゃないかな?と私は思っています。

抗うつ薬のジェネリック

それでは最後に、こちらの記事でご紹介した
服用している薬を知ろう!ひょっとしたら世界一分かりやすい抗うつ薬の説明書(かも)

抗うつ薬のジェネリックを調べましたので、お薬を調べる時にでも参考にしてくださいね。

ゆき

四環系

先発医薬品ジェネリック
ルジオミールマプロチリン塩酸塩錠「アメル」
クロンモリン錠
テシプールセチプチリンマレイン酸塩錠「サワイ」

SARI

先発医薬品ジェネリック
デジレル・レスリントラゾドン塩酸塩錠「アメル」

SSRI

先発医薬品ジェネリック
デプロメール・ルボックスフルボキサミンマレイン酸塩錠
パキシルパロキセチン錠
ジェイゾロフトセルトラリン錠

SNRI

先発医薬品ジェネリック
トレドミンミルナシプラン塩酸塩錠
補足
ジェネリックとして販売されているものもあれば、ないものもあります。
最も古い三環系と新薬のNaSSAは、ジェネリックはまだのようです。
参考 サワイジェネリックについて沢井製薬 参考 ジェネリック医薬品の問題点役に立つ薬の情報~専門薬学